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レイヤー2

すべての人に開かれたイーサリアム

マスアダプションに向けたイーサリアムのスケーリング。

レイヤー2とは

レイヤー2 (L2) は、特定のイーサリアムのスケーリングソリューションの総称です。レイヤー2は、イーサリアムを拡張し、イーサリアムのセキュリティ保証がある別個のブロックチェーンです

では、もう少し掘り下げてみましょう。そのためにはまず、レイヤー1(L1)について説明する必要があります。

レイヤー1とは

レイヤー1とは、ベースとなるブロックチェーンです。イーサリアムとビットコインはどちらもレイヤー1のブロックチェーンであり、さまざまなレイヤー2のネットワークが構築する基盤となります。レイヤー2プロジェクトの例としては、イーサリアムの「ロールアップ」やビットコインのライトニングネットワークが挙げられます。これらのレイヤー2プロジェクトにおけるすべてのユーザーの取引活動は、最終的にレイヤー1のブロックチェーンに戻して決済することができます。

また、イーサリアムはレイヤー2のデータ可用性レイヤーとしても機能します。レイヤー2プロジェクトはトランザクションデータをイーサリアム上に書き込むため、データの可用性をイーサリアムに依存します。このデータは、レイヤー2の状態を取得したり、レイヤー2上のトランザクションに異議を唱えたりするために利用できます。

レイヤー1としてのイーサリアムは以下を含みます。

  1. ネットワークを保護し、検証するノードオペレーターのネットワーク

  2. ブロック生成者のネットワーク

  3. ブロックチェーン自体とトランザクションデータ履歴

  4. ネットワークの合意メカニズム

イーサリアムについてまだ分からないことがありますか? イーサリアムとは何かを学びましょう。

レイヤー2が必要な理由

ブロックチェーンが望ましい理由は、分散型、安全性、スケーラブルの3つです。ブロックチェーンのトリレンマ(opens in a new tab)とは、単純なブロックチェーンのアーキテクチャでは、3つのうち2つしか実現できない、というものです。安全で分散型のブロックチェーンが必要な場合、スケーラビリティを犠牲にする必要があります。

イーサリアムは現在、1日あたり100万件以上のトランザクションを処理しています。イーサリアムの需要が高まると、取引手数料の高騰を招く可能性があるため、レイヤー2ネットワークの出番となります。

スケーラビリティ

レイヤー2の主な目的は、分散性やセキュリティを犠牲にすることなく、トランザクションのスループット(1秒あたりのトランザクションの増加)を高めることです。

イーサリアムのメインネット(レイヤー1)は、1秒間に約15件のトランザクションしか処理できません。イーサリアムの利用需要が高まると、ネットワークが混雑し、取引手数料が高騰します。これにより、手数料を支払えないユーザーは排除されます。レイヤー2は、レイヤー1のブロックチェーン上のトランザクションを処理することで、これらの手数料を削減するソリューションです。

イーサリアムのビジョンの詳細

レイヤー2のメリット

安いトランザクションフィー

複数のオフチェーントランザクションを1つのレイヤー1のトランザクションにまとめることで、トランザクションフィーを大幅に削減し、すべての人がイーサリアムにアクセスできるようになります。

セキュリティの維持

レイヤー2ブロックチェーンは、イーサリアムメインネットでトランザクションを確定するため、ユーザーはイーサリアムネットワークのセキュリティの恩恵を受けることができます。

ユースケースの拡大

1秒あたりのトランザクション量の増加、トランザクションフィーの減額、新技術の導入により、ユーザー体験が向上した新しいアプリケーションへと拡大するでしょう。

レイヤー2の仕組み

上述したように、レイヤー2はイーサリアムレイヤー1の強固な分散型セキュリティを利用しながら、イーサリアムレイヤー1上でトランザクションを処理するイーサリアムのスケーリングソリューションの総称です。レイヤー2は、イーサリアムを拡張する別のブロックチェーンです。これはどのような仕組みでしょうか?

レイヤー2には複数の種類があり、それぞれに固有のトレードオフとセキュリティモデルを備えています。レイヤー2は、レイヤー1からトランザクションの負荷を軽減してレイヤー1の混雑を緩和し、スケーラビリティを向上させます。

ロールアップ

ロールアップは、レイヤー1で、数百件のトランザクションを単一のトランザクションにまとめます。これにより、ロールアップ内のすべてのユーザーにL1トランザクションフィーが分配され、各ユーザーの手数料が割安になります。

ロールアップでのトランザクションデータはレイヤー1に送信されますが、実行はロールアップで別に行われます。トランザクション・データをレイヤー1に送信することで、ロールアップはイーサリアムのセキュリティを継承します。これは一度データがレイヤー1にアップロードされると、ロールアップ・トランザクションを元に戻すためにはイーサリアムをロールバックする必要があるからです。ロールアップには、オプティミスティック・ロールアップとゼロ知識ロールアップの2つのアプローチがあり、トランザクションデータをL1に送信する方法が主に異なります。

オプティミスティック・ロールアップ

オプティミスティック・ロールアップは、トランザクションが有効であると想定されるため、「楽観的(オプティミスティック)」と呼ばれます。ただし、必要に応じて異議を申し立てることができます。無効なトランザクションが疑われる場合、不正証明が実行され、そのトラザンクションの有効性が確認されます。

オプティミスティック・ロールアップの詳細

ゼロ知識ロールアップ

ゼロ知識ロールアップでは、トランザクションをオフチェーンで計算し、次に圧縮データを有効性証明としてイーサリアムのメインネットに提供することで有効性の証明を行っています。

ゼロ知識ロールアップの詳細

自分自身で調査が必要: レイヤー2のリスク

多くのレイヤー2プロジェクトは比較的歴史が浅く、ネットワークを分散化させるため、ユーザーはオペレーターの誠実さを信頼する必要があります。リスクを十分に理解し、自身で調査を行った上、ご自身の判断で利用してください。

レイヤー2の技術、リスク、信頼の前提については、各プロジェクトの包括的なリスク評価フレームワークを提供するL2BEATを確認することをお勧めします。

L2BEATへ移動(opens in a new tab)

レイヤー2を使う

レイヤー2がなぜ必要か、またレイヤー2の仕組みを理解したところで、さっそく使ってみましょう。

SafeやArgentのようなスマートコントラクトウォレットを使用している場合、レイヤー2のアドレスに対する管理権限を得るためには、そのアドレスのスマートコントラクトアカウントをレイヤー2に再デプロイする必要があります。リカバリーフレーズを持つクラシックアカウントは、すべてのレイヤー2ネットワークで自動的に同じアカウントを所有することになります。

汎用レイヤー2

汎用レイヤー2は、イーサリアムと同じように動作しますが、より安価です。イーサリアムのレイヤー1でできることは、すべてレイヤー2でもできます。多くの分散型アプリ(Dapp)はすでにこれらのネットワークに移行し始めています。また、メインネットでなく、レイヤー2に直接ビルドしているアプリもあります。

Arbitrum One

universal

アービトラムワン(Arbitrum One)は、オプティミスティック・ロールアップを採用しており、イーサリアムと同様のアプローチを目指していますが、トランザクションコストはL1よりも大幅に安くなります。

注意: 不正証明はホワイトリストに登録されたユーザーのみ、ホワイトリストはまだ未公開。

Arbitrum One ブリッジ(opens in a new tab)Arbitrum One エコシステムポータル(opens in a new tab)Arbitrum One トークンリスト(opens in a new tab)
探索 Arbitrum One(opens in a new tab)

Optimism

universal

Optimismは、高速でシンプルかつセキュアな、EVM相当のオプティミスティック・ロールアップです。イーサリアム技術をスケールリングさせると同時に、遡及的な公共財の資金調達 (Retroactive Public Goods Funding) によりその価値をスケールリングさせます。

注意: 不正証明は開発中

Optimism ブリッジ(opens in a new tab)Optimism エコシステムポータル(opens in a new tab)Optimism トークンリスト(opens in a new tab)

Boba Network

universal

Bobaは、もともとOptimismからフォークされたオプティミスティック・ロールアップで、ガス代の削減、トランザクション・スループットの向上、スマートコントラクトの機能拡張を目的とするスケーリング・ソリューションです。

注意: 検証開発中

Boba Network ブリッジ(opens in a new tab)

Base

universal

Baseは、安全、低コスト、デベロッパーフレンドリーなイーサリアムL2で、次の10億のユーザーをweb3にもたらすために構築されています。Coinbaseによってインキュベートされ、オープンソースのOPスタック上に構築されたイーサリアムL2です。

注意: 不正証明システムは現在開発中

Base ブリッジ(opens in a new tab)Base エコシステムポータル(opens in a new tab)

ZKsync

universal

zkSyncは、イーサリアムのスケーリングを目指すゼロ知識ロールアップで、セキュリティや分散化を損なうことなくメインストリームに受け入れられることに価値を置いています。

ZKsync ブリッジ(opens in a new tab)ZKsync エコシステムポータル(opens in a new tab)ZKsync トークンリスト(opens in a new tab)

Starknet

universal

Starknet is a Validity Rollup Layer 2. It provides high throughput, low gas costs, and retains Ethereum Layer 1 levels of security.

Starknet ブリッジ(opens in a new tab)Starknet エコシステムポータル(opens in a new tab)Starknet トークンリスト(opens in a new tab)

アプリケーション特化型レイヤー2

アプリケーション特化型レイヤー2は、特定のアプリケーション空間に対して最適化することに特化したプロジェクトで、パフォーマンス向上をもたらします。

Loopring

paymentsexchange

Loopringのゼロ知識レイヤー2ソリューションは、イーサリアムのメインネットと同等のセキュリティ保証と、スループットが1000倍、コストがレイヤー1の0.1%という大幅なスケーラビリティの向上を目指しています。

Loopring ブリッジ(opens in a new tab)

ZKSpace

paymentsexchange

ZKSpaceプラットフォームは、zk-Rollups技術を活用したレイヤー2のAMM DEXであるZKSwap、決済サービスのZKSquare、そしてNFTマーケットプレイスのZKSeaの3つの部分から構成されます。

ZKSpace ブリッジ(opens in a new tab)

Aztec

paymentsintegrations

Aztecネットワークは、イーサリアム初のプライベート・ゼロ知識ロールアップで、分散型アプリケーションのプライバシーとスケールリングへのアクセスを可能にします。

Aztec ブリッジ(opens in a new tab)

サイドチェーン、Validium、代替ブロックチェーンに関する注意点

サイドチェーンとValidiumは、イーサリアムの資産をブリッジして別のブロックチェーン上で使用できるようにするブロックチェーンです。サイドチェーンとValidiumはイーサリアムと並行して動作し、ブリッジを通じてイーサリアムと相互通信しますが、セキュリティやデータの可用性をイーサリアムから得ているわけではありません。

どちらもレイヤー2と同様の規模で、トランザクションフィーが安く、トランザクション・スループットが高いですが、信頼の前提が異なります。

レイヤー1のブロックチェーンの中には、イーサリアムよりも高いスループットと低いトランザクションフィーを報告するものもありますが、通常、ノードを稼働させるためのハードウェア要件が大きくなるなど、他の部分でトレードオフが発生する可能性があります。

レイヤー2への資金移動

資産をレイヤー2に移動するには、主に2つの方法があります。スマートコントラクトを介してイーサリアムから資金をブリッジする、または取引所で資金を直接レイヤー2ネットワークに引き出すことができます。

ウォレットに資金が入っている場合

すでにウォレットにETHがある場合は、ブリッジを使ってイーサリアムメインネットからレイヤー2に資金を移動する必要があります。

ブリッジの詳細

ブリッジ接続するレイヤー2を選択

取引所を介しての資金移動

現在、一部の非分散型取引所では、レイヤー2への直接の出金・入金が可能です。どの取引所がレイヤー2の出金に対応しているか、またどのレイヤー2に対応しているかをご確認ください。

資金を引き出し先のウォレットも必要です。 イーサリアムウォレットを探す

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レイヤー2で効果的なツール

Information

  • L2BEAT
    L2BEAT
    L2BEATは、レイヤー2プロジェクトの技術的なリスク評価を確認する上での優れたリソースです。特定のレイヤー2プロジェクトについて調査する際には、L2BEATをチェックすることをお勧めします。
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  • Ethereum Ecosystem
    Ethereum Ecosystem
    非公式のイーサリアムおよびレイヤー2のエコシステムページで、Base、Optimism、Starknetを含んだ数百ものdAppとツールを特集しています。
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    イーサリアムレイヤー2に関する精選された分析
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  • L2 Fees
    L2 Fees
    L2 Feesは、異なるレイヤー2でのトランザクションにかかる現在のコスト (米ドル建て) を確認することができます。
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  • Chainlist
    Chainlist
    Chainlistは、ネットワークRPCをサポートするウォレットにインポートするための優れたリソースです。レイヤー2プロジェクト用のRPCを見つけることができ、接続に役立ちます。
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ウェブサイトの最終更新日時: 2024年7月24日

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