メインコンテンツへスキップ
Change page

ブロックエクスプローラー

最終編集者: @HiroyukiNaito(opens in a new tab), 2024年10月7日

ブロックエクスプローラーは、イーサリアムデータのポータルとして機能します。 これらを使用して、ブロック、トランザクション、バリデータ、アカウント、その他のオンチェーン活動に関するリアルタイムデータを確認できます。

前提知識

ブロックエクスプローラーから提供されるデータを理解するためには、イーサリアムの基本的な概念を理解する必要があります。 イーサリアム入門から始めましょう。

サービス

オープンソースツール

データ

イーサリアムは透過的な設計であるため、すべてを検証できます。 ブロックエクスプローラーは、その情報を取得するためのインターフェースを提供します。 このインターフェースでは必要に応じて、イーサリアムのメインネットワークとテストネットの両方のデータを取得できます。 データは、実行データとコンセンサスデータに分けられます。 実行データとは、特定のブロック内で実行されたトランザクションのことです。 コンセンサスデータは、ブロック自体、およびブロックを提案したバリデータを指します。

ブロックエクスプローラーから取得できるデータの種類を、以下にまとめます。

実行データ

イーサリアムには、12秒ごとに(ブロック提案者が順番を逃さない限り)新しいブロックが追加されます。そのため、ブロックエクスプローラーには、ほぼ常に一定のペースでデータが追加されていきます。 ブロックには、以下の役に立つ重要なデータがたくさん含まれています:

標準データ

  • Block height (ブロック高) - 現在のブロックの作成時のブロック番号とブロックチェーンの長さ (ブロック単位)
  • Timestamp (タイムスタンプ) - ブロックが提案された時刻
  • Transactions (トランザクション) - ブロック内に含まれるトランザクションの数
  • Fee recipient (フィーの受取人) - トランザクションでガス代のチップを受け取ったアドレス
  • Block Reward (ブロック報酬) - ブロックを提案したバリデータに支払われるETHの額
  • Size (サイズ) - ブロック内のデータのサイズ (バイト単位)
  • Gas used (ガス使用量) - ブロック内のトランザクションで使用されたガスの合計単位
  • Gas limit (ガスリミット) - ブロック内のトランザクションによって設定されたガス上限値の合計
  • Base fee per gas (ガスあたりのベースフィー) - トランザクションをブロックに含めるために必要なガス代の最小単位
  • Burnt fees (焼却されたフィー) - ブロックで焼却されたETHの額
  • Extra data (追加データ) - ビルダーがブロックに含めた追加データ

拡張データ

  • Hash (ハッシュ) - ブロックヘッダー (ブロックの一意な識別子) を表す暗号論的ハッシュ
  • Parent hash (親ハッシュ) - 現在のブロックの前のブロックのハッシュ
  • StateRoot (状態ルート) - システム全体の状態を格納するマークルツリーのルートハッシュ

ガス

ブロックエクスプローラーでは、トランザクションやブロックのガスの使用に関するデータを取得できます。さらに、ネットワークの現在のガス価格についての情報を得られる場合もあります。 これにより、ネットワークの使用状況の把握、トランザクションの安全な送信、ガスの浪費防止が可能になります。 これらの情報は、APIを利用して、ご使用の製品のインターフェースに取り込むことができます。 ガスの固有データには、以下が含まれます。

  • 安全だが時間のかかるトランザクションに必要なガスの推定単位数(+推定価格と所要時間)
  • 平均的な速さのトランザクションに必要なガスの推定単位数(+推定価格と所要時間)
  • 高速なトランザクションに必要なガスの推定単位数(+推定価格と所要時間)
  • ガス価格に基づいた平均確認時間
  • ガスを消費しているコントラクト - つまり、ネットワーク上で頻繁に利用されている人気製品
  • ガスを消費しているアカウント - つまり、頻繁にネットワークを利用しているユーザー

トランザクション

ブロックエクスプローラーは、トランザクションの進捗状況を追跡できる場所として一般的になっています。 詳細な情報を得ることで、確実性が増大するためです。 トランザクションデータには、以下が含まれます。

標準データ

  • Transaction hash (トランザクションハッシュ) - トランザクションの送信時に生成されるハッシュ
  • Status (ステータス) - トランザクションが保留中、失敗、成功のいずれであるかを示す
  • Block (ブロック) - トランザクションが含まれるブロック
  • Timestamp (タイムスタンプ) - バリデータが提案したブロックにトランザクションが含まれた時間
  • From - トランザクションを送信したアカウントのアドレス
  • To - トランザクションとやり取りする受信者またはスマートコントラクトのアドレス
  • Tokens transferred (送金されたトークン) - トランザクションの一部として送金されたトークンのリスト
  • Value (価値) - 送金されるETHの価値
  • Transaction fee (トランザクションフィー) - トランザクションを処理するためにバリデーターに支払われる金額 (ガス価格×使用されたガスで計算)

拡張データ

  • Gas limit (ガスリミット) - このトランザクションで消費できるガス単位の最大値
  • Gas used (ガス使用量) - トランザクションで消費された実際のガス量
  • Gas price (ガス価格) - ガス単位あたりの設定価格
  • Nonce (ノンス) - fromのアドレスのトランザクション番号 (この番号は0から始まります。そのため、この値が100の場合、このアカウントから送信された101番目のトランザクションとなることに留意する必要があります)
  • Input data (入力情報) - トランザクションで必要とされる追加情報

アカウント

アカウントについて取得できるデータは非常に多くあります。 そのため、多くの場合、資産や価値を簡単に追跡されないように複数のアカウントを使用することが推奨されています。 また、トランザクションやアカウントのアクティビティをよりプライベートにするためのソリューションもあります。 アカウントから取得できるデータには、以下が含まれます。

ユーザーアカウント

  • Account address (アカウントアドレス) - 資金の送金先として使用できるパブリックアドレス
  • ETH balance (ETH残高) - アカウントに関連付けられたETHの額
  • Total ETH value (ETHの総価値) - ETHの価値
  • Tokens (トークン) - アカウントに関連付けられたトークンとその価値
  • Transaction history (トランザクション履歴) - このアカウントを送信元または宛先とするすべてのトランザクションのリスト

スマートコントラクト

スマートコントラクトアカウントは、ユーザーアカウントが持つすべてのデータを持っていますが、ブロックエクスプローラーによってはソースコードの情報も表示されます。 例としては:

  • Contract creator (コントラクト作成者) - コントラクトをメインネットにデプロイしたアドレス
  • Creation transaction (作成したトランザクション) - メインネットへのデプロイが含まれたトランザクション
  • Source code (ソースコード) - スマートコントラクトのSolidityコードまたはVyperコード
  • Contract ABI (コントラクトのABI) - コントラクトによる呼び出しと受信データのための、コントラクト用のアプリケーションバイナリインターフェース (ABI)
  • Contract creation code (コントラクト作成コード) - SolidityやVyperなどで記述されたスマートコントラクトをコンパイルしたときに作成される、コンパイル済みバイトコード
  • Contract events (コントラクトイベント) - スマートコントラクトで呼び出されたメソッドの履歴。コントラクトの使用方法と頻度を確認するための基本的な方法として使用

トークン

トークンはコントラクトの一種であるため、スマートコントラクトと同様のデータを持ちます。 しかし、トークンは価値を持ち、取引が可能です。トークンには、以下の追加のデータポイントが含まれます。

  • Type (タイプ) - ERC-20、ERC-721、またはその他のトークン標準
  • Price (価格) - ERC-20の場合のみ、現行市場価値
  • Market cap (時価総額) - ERC-20の場合のみ、時価総額 (計算式: 価格*総供給量)
  • Total supply (総供給量) - 流通しているトークンの数
  • Holders (保有者) -トークンを保有するアドレスの数
  • Transfers - トークンがアカウント間で送金された回数
  • Transaction history (トランザクション履歴) - トークンを含むすべてのトランザクションの履歴
  • Contract address (コントラクトアドレス) - メインネットにデプロイされたトークンのアドレス
  • Decimals (小数) - ERC-20トークンは分割が可能であり、小数点以下の桁数を持つ

ネットワーク

一部のブロックデータは、イーサリアムのより包括的な健全性に関連します。

  • Total transactions (合計トランザクション数) - イーサリアムの誕生以降のトランザクションの数
  • Transactions per second (1秒あたりのトランザクション数) - 1秒以内に処理可能なトランザクションの数
  • ETH price (ETH価格) - 1ETHの現在評価額
  • Total ETH supply (総ETH供給量) - 流通しているETHの数。ETHは、ブロックが作成されるごとにブロック報酬というかたちで新規に作成される
  • Market cap (時価総額) - 計算式: 価格*供給量

コンセンサスレイヤーのデータ

エポック

セキュリティ上の理由から、各エポックの終了時 (6.4分ごと) に、ランダムに選出されたバリデータ委員会が作成されます。 エポックデータには、以下が含まれます。

  • Epoch number (エポック番号)
  • Finalized status (ファイナライズの状態) - エポックがファイナライズされたかどうか (Yes/No)
  • Time - エポックの終了時刻
  • Attestations (アテステーション) - エポック内のアテステーションの数 (スロット内のブロックへの投票数)
  • Deposits (デポジット) - エポックに含まれるETHのデポジットの数 (バリデータになるにはETHをステークする必要がある)
  • Slashings (スラッシング) - ブロック提案者またはアテスターに対するペナルティの数
  • Voting participation (投票参加) - ブロックのアテステーションに使用される、ステーク済みのETHの量
  • Validators (バリデータ数) -エポックのアクティブなバリデータの数
  • Average Validator balance (バリデータの平均残高) - アクティブなバリデータの平均残高
  • Slots (スロット数) - エポックに含まれるスロットの数 (スロットは有効なブロックを1つ含む)

スロット

スロットはブロックを作成する機会です。各スロットの取得可能なデータには、以下が含まれます。

  • Epoch (エポック) - スロットが有効なエポック
  • Slot number (スロット番号)
  • Status (ステータス) - スロットのステータス (Proposed/Missed)
  • Time (時刻) - スロットのタイムスタンプ
  • Proposer (提案者) - スロットでブロックを提案したバリデータ
  • Block root (ブロックルート) - ビーコンブロックのハッシュツリーのルート
  • Parent root (親ルート) - 直前のブロックのハッシュ
  • State root (状態ルート) - ビーコン状態のハッシュツリーのルート
  • Signature (署名)
  • Randao reveal (RanDAO公開)
  • Graffiti (グラフィティ) - ブロック提案者は、32バイト長のメッセージをブロック提案に含めることができる
  • Execution Data (実行データ)
    • Block hash (ブロックハッシュ)
    • Deposit count (デポジットカウント)
    • Deposit root (デポジットルート)
  • Attestations (アテステーション) - スロット内のブロックのアテステーションの数
  • Deposits (デポジット) - このスロットでのデポジットの数
  • Voluntary exits (自主退出) - スロット中に退出したバリデータの数
  • Slashings (スラッシング) - ブロックの提案者またはアテスターに対するペナルティの数
  • Votes (投票数) - このスロットのブロックに投票したバリデータの数

ブロック

プルーフ・オブ・ステークでは、時間をスロットとエポックに分割します。 つまり、データが新しくなります。

  • Proposer (提案者) - 新規ブロックを提案するためにアルゴリズムによって選出されたバリデータ
  • Epoch (エポック) - 提案されたブロックのエポック
  • Slot (スロット) - 提案されたブロックのスロット
  • Attestations (アテステーション) - スロットに含まれるアテステーションの数。アテステーションは、ブロックをビーコンチェーンに移行する準備が整っているかどうかを示す投票のようなもの

バリデータ

バリデータの責務は、ブロックを提案してスロット内で証明することです。

  • Validator number (バリデータ番号) - バリデータを表す一意の番号
  • Current balance (現在の残高) - 報酬を含むバリデータの残高
  • Effective balance (有効残高) - ステーキングに使用されるバリデータの残高
  • Income (収入) - バリデータが受け取った報酬またはペナルティ
  • Status (ステータス) - バリデータが現在オンラインでアクティブであるかどうかを示す
  • Attestation effectiveness (アテステーションの有効性) - バリデータのアテステーションがチェーンに含まれるまでにかかる平均時間。
  • Eligibility for activation (アクティブ化資格) - バリデータが検証を行えるようになった日付 (およびエポック)
  • Active since (アクティブ日) - バリデータがアクティブになった日付 (およびエポック)
  • Proposed blocks (提案ブロック) - バリデータが提案したブロック
  • Attestations (アテステーション数) - バリデータが提供したアテステーションの数
  • Deposits (デポジット) - バリデータが行ったステーキングデポジットの、送信元アドレス、トランザクションハッシュ、ブロック番号、タイムスタンプ、額、ステータス

アテステーション

アテステーションは、ブロックをチェーンに含めるための「yes」の投票です。 そのデータは、アテステーションの記録と証明したバリデータに関連付けられています。

  • Slot (スロット) - アテステーションが行われたスロット
  • Committee index (委員会インデックス) - 特定のスロットの委員会のインデックス
  • Aggregation bits (集約ビット) - アテステーションに参加したすべてのバリデータのアテステーションの集約を表す
  • Validators (バリデータ) - アテステーションを提供したバリデータの数
  • Beacon block root (ビーコンブロックルート) - バリデータが証明しているブロックをポイントする
  • Source (ソース) - 最新の正当化されたエポックをポイントする
  • Target (ターゲット) - 最新のエポック境界をポイントする
  • Signature (署名)

ネットワーク

コンセンサスレイヤーの最上位データには、以下のものが含まれます。

  • Current epoch (現在のエポック)
  • Current slot (現在のスロット)
  • Active validators (アクティブなバリデータ) - アクティブなバリデータの数
  • Pending validators (保留中のバリデータ) - アクティブになるのを待機しているバリデータの数
  • Staked ETH (ステーク済みのETH) - ネットワークでステークされたETHの量
  • Average balance (平均残高) - バリデータの平均ETH残高

ブロックエクスプローラー

参考文献

役に立つコミュニティリソースをご存知の場合は、 ページを編集して追加してください。

  • トランザクション
  • アカウント
  • ネットワーク

この記事は役に立ちましたか?